momo kamito. official blog

White Iris いのちのお話

始まりの炎。 ( 体験記 Vol.2)

Fairy tale おとぎ話。

今日は、こんな話。

 

ここは、とある治療場所。

 

「ぶつぶつを自分で出しちゃう女の子」

「妊娠をコントロールする女性」

 

「何だか、不思議な患者さんばかりが来るなぁ。

 しかし、最近の頭の重さといったら何だろう?  昨日も何だか変な夢を見るし…」

 

昨日の夢はこうだ。

よくはわからないが、火事なのか焚き火なのか、 炎が見えている。

 

それを誰かが静かに見ているのだけれど、

周りの人は、その火を見つめている人を「ネタ」に

何やら、ひそひそ話している、というもの。

 

「あー。頭重いけど、もう仕事の時間」

 

最初の患者(J)さん。

「カルテ」 「統合失調症

 

幻覚や幻聴がひどく、強い精神安定剤を処方されているとの事。

 

そのため、ぼぉーっとして、足取りはふらふらしている。

 

J 「時々ね火が、見えるんです…」

 

彼女(m)はドキッとした。

 

m 「昨日の夢…」

J 「でも、最初部屋が燃えてしまうと思って大騒ぎしたら、   

それは幻覚だって言われて、私、いよいよおかしくなって しまったみたいなんです。    会社にいる時は、いつも何かに急かされていて、   

 あれもこれもやらなくちゃ!!って。   

 ある時から、その急かされる感じが 「声」みたいに   

 聞こえるようになって。    

 それを友人に話したら、一度心療内科に行った方がいいって。       

 

そしたら、あれよあれよというまに強い安定剤を処方されて…。    

インターネットで薬の効用と副作用を見て、    

私こんな薬を処方される程、まずい状態なんだって

   逆にびっくりしたんです」

 

その晩。

m(彼女)の家の裏には、アルコール中毒と思われる方が住んでいて、

夜になると、叫んだり、どなりちらしたりする事が続いていた。

 

この日も、どなり声が始まった。

いつもは、ほおっておくのだが、

この日は 誰かを相手に喧嘩しているのかと気になって、

部屋の電気を消して、そっとカーテンから外を覗いた。

 

すると、どなり声の先には、誰もいない。

 

だが、「卑怯者!私を馬鹿にしやがって。絶対許さないからな!」と、

一時間以上も叫び続けている。

 

「あぁ。いつも一人で騒いでいたのか…やっぱりあの人  具合が悪いんだ。

あの人も幻覚が見えているのかな」と、

 m(彼女)は思った。

 

怒鳴り声をBGMに眠りに付くと、 夢の中には、今日の患者さん。

 

少し様子が違って見えるが、 何やら話しかけている。

 

護摩焚。  炎は、「煩悩」を焼きます。

炎にそんな作用があるのを、  無意識の私は知っている。  

 

煩悩は「思考」とも、「エゴ」とも言えます。  

言葉なんて何でもいいの。    

 

統合失調症の幻覚を見る人の多くが炎を見るのには、  ちゃんと理由がある。  

 

個人の意識は別々なのに、どうして多くの人が「火」を幻覚として見るの?  

 

多くの人が同じ幻覚を見るのに、  理由がないと思う?  

「個人」という感覚自体が、「幻想」とは思わない?  

 

「病気」と言われる状態の人は、  

この「普通」といわれる状態や社会に何らかの違和感を  

キャッチしている敏感な感覚の持ち主です。  

 

 「普通」と思っているこの状態は、「普通」ではないの。  

「あの人が悪い、このひとのせいだ」って言い合って、  

争ったり、悲しんだり、恨んだりするのが  果たして「普通」かしら?  

 

 あなたも、そろそろ「勉強しようと思います」じゃなくて、

 「勉強」を始める時じゃない?  

 

買ったままにしてある「藍い色の本」が泣いてます 」

 

 

m(彼女) 「変な夢…」

 

次の日の朝。 先に起きた息子が本棚で遊ぶ。

しっちゃかめっちゃかな部屋に思わず怒鳴りたくなった彼女。

 

本を棚に戻す。

 

m 「いっつも余計な事ばっかりするんだから!」

 

 

その手には、いつぞや買った本。 色は、「藍」

 

 

→次回へ続く